中国・上海近郊を走る日本通運のトラック。「新シルクロード(一帯一路)構想」を追い風に同社は物流網の国際拡充を急ぐ(日通提供)【拡大】
【上海摩天楼】
中国を起点に中央アジアや東南アジア、中東を経由して欧州まで陸路と海路でつなぐ「新シルクロード(一帯一路)経済圏構想」の実現を見越した物流ルートづくりを日本通運が進めている。中国の習近平国家主席が2013年9月のカザフスタン訪問で打ち出した構想だが、日通はその何年も前からボーダーレス物流網の構築を着実に進めてきた。
6カ国隙間なく陸送
例えば、上海とシンガポール間をトラックや鉄道で“直結”する「SS7000」。発着都市名の頭文字である2つのSと距離約7000キロを示す。中国からベトナム、ラオス、タイ、マレーシア、シンガポールまでの6カ国を隙間なく陸送するルートは08年春から稼働している。
中国一極集中への懸念などから、東南アジアにも製造や流通の次なる足掛かりをつくる「チャイナ・プラス・ワン」の動きが日系企業の間で広がり、工場分散などによって、部品や完成品の国境をまたぐスピーディーな物流需要が急増したためだ。