首都圏への火力発電参入相次ぐ 完全自由化控え、供給過剰懸念も (2/3ページ)

2015.5.19 06:18

東京電力の石炭火力発電所、常陸那珂火力発電所。原発事故と電力小売り自由化で火力発電の存在感が増している=茨城県東海村(同社提供)

東京電力の石炭火力発電所、常陸那珂火力発電所。原発事故と電力小売り自由化で火力発電の存在感が増している=茨城県東海村(同社提供)【拡大】

 このほか昭和シェル石油は16年春までに、東ガスと共同出資する天然ガス火力発電所、扇島パワーステーション(横浜市)の能力を1.5倍に増強する。

 全国の電力需要の3分の1を占める首都圏は、人口増が続き今後も需要拡大が見込める優良市場だ。それだけに、自由化後の市場参入に向け、各社は安定電源の確保を急いでいる。

 ただ、東電が保有する火力発電は、出力4300万キロワットに達し、管内の電力需給も安定している。今後、合計出力820万キロワットの柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)が再稼働すれば、余剰電力が生じ、火力発電の稼働は抑制される懸念もある。建設計画が進む石炭火力の多くも、今後の需給次第で計画の見直しを迫られかねない。

 対する東電は、4月に中部電力と火力発電の共同事業会社を発足し、燃料調達コストの引き下げなどに向けた取り組みを始めた。さらに、小売り自由化に向け携帯電話会社など異業種と提携しセット割引を検討するなど、“迎撃態勢”を固めつつある。(山口暢彦)

首都圏での主な火力発電の建設・増強計画(検討中を含む)

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