本業は先細り
出光は多角化の一環として、本業の石油事業以外の分野についても1970年代から基礎研究を進めてきた。「その中でも有望だった」(出光幹部)のが有機ELだ。85年には有機EL用の発光材料の開発をスタートさせた。国内だけでなく、2012年には韓国にも工場を設けて有機EL材料の安定的な供給体制を整え、販売も手掛けている。
出光が本業以外にも力を入れる背景には、石油需要の減少がある。省エネや低燃費車の普及などで、ガソリンを含めた石油製品の国内需要は1999年度の2億4597万キロリットルをピークに減少傾向をたどり、2012年度には2割少ない1億9752万キロリットルにまで減少した。政府の試算によれば、18年度にはさらに12年度比で1割程度減る見込みだ。
こうした現状を見据え、業界では再編の機運も高まっている。石油元売り2位の出光は、5位の昭和シェル石油を買収する方向で交渉を進めている。業界再編の動きの中で優位に立つ上でも、収益力の底上げは欠かせない。