出光は有機EL材料をディスプレー製造会社に供給し、あくまでも素材メーカーとして事業を強化する考えのため、ディスプレーの生産を手掛ける電機メーカーとの提携は欠かせない。
そこで出光は昨年12月、有機EL事業で09年に戦略提携していたLGとの関係強化に踏み切った。出光が日本メーカーではなく、LGとの関係を重視するのには訳がある。LGは13年に世界で初めて大型の有機ELテレビを発売するなど、市場開拓の先陣を切ってきた。
これに対し、日本の電機メーカーは有機ELテレビに一定の距離を置く。07年にソニーが有機ELテレビを世界で初めて市場に投入したものの、11型と小型の割には約20万円という価格の高さなどがネックとなり、10年に国内販売を中止。現在は業務用モニターに限って事業を継続している。
また、12年にはソニーとパナソニックがテレビ用の有機ELパネルの共同開発で合意した。しかし、13年末には提携を解消している。「価格面で液晶に太刀打ちできない」(大手電機幹部)との判断から、これ以後、テレビ用の有機ELをめぐる日本メーカーの表立った動きはなくなった。