シャープ社内に広がる失望と不安 1割人員削減するのに「気持ちをひとつに…」 (2/5ページ)

2015.6.6 17:11

記者の質問に応じるシャープの高橋興三社長(奥中央)。会見は社内で中継された=東京都港区(栗橋隆悦撮影)

記者の質問に応じるシャープの高橋興三社長(奥中央)。会見は社内で中継された=東京都港区(栗橋隆悦撮影)【拡大】

 決算会見のリアルタイム中継は、新中期経営計画について沈黙を守った経営陣に対し説明責任を求める声に応じた初の試みだった。本社ビルの大会議室には300人以上の社員が見守った。

 ただ、会見が始まり、期待がしぼんでいくのに時間はかからなかった。リストラによる固定費削減が目立った再建策に「銀行の言い分ばかり飲んだのか」と次々と席を立っていった。ある工場では机をたたきながら「なんでこんなことになるんや」と叫ぶ社員もいたという。

 関係者は「指示を避ける社長が珍しく『5月14日まで待て』と命じただけに少しは期待したところもあったが、従来の事業説明会で打ち出した内容を焼き直した社内カンパニーの方針に失望や不安が広がった」と打ち明ける。

 翌週の5月18日から主要な事業所や工場で高橋社長の緊急ビデオメッセージを上映し、巨額赤字を計上し希望退職の募集を決断したことを「会社のトップとして申し訳なく心苦しい」と謝罪。「意思決定が迅速にできず、急激な変化に対応できなかった。構造改革も不十分だった」と敗戦の弁を語った。

「大丈夫だ」と根拠なく繰り返すだけのケースもあったという

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。