【シャープ株主総会】株主総会の模様はモニターでも流された。冒頭、高橋興三社長が謝罪し頭を下げた=23日午前10時2分、大阪市西区(竹川禎一郎撮影)【拡大】
《映像による事業報告に続き、高橋興三社長が、平成25年3月期に続き、再び巨額な赤字を計上したことを陳謝し、改めて頭を下げた》
高橋社長「業績悪化の要因は変化への機敏な対応力の弱さ、成長事業の立ち上げ遅れ、コスト競争力の低下、ガバナンス(企業統治)や経営管理力の不足にあったと認識している」と述べ、抜本的改革の断行で安定的企業収益を図るため新たな中期経営計画を策定したとした。
今回の赤字転落で自己資本比率が1・5%まで下がったシャープ。財務基盤の再構築のため、主力取引銀行2行に対し総額2千億円、成長分野への投資資金として企業再生ファンド「ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ」に250億円の優先株を発行し、出資を受けることを報告した。
今期の決算書で「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じる」と記載される事態に陥った。この点について「金融機関から支援継続の内諾をいただいており、新たな中期経営計画中の継続的な支援のもと、具体的対応策を実施することで継続企業として不確実性は認められません」と金融機関の支援を強調し、理解を求めた。
《会場には中期経営計画についてのスライドが映し出され、高橋社長はカンパニー制導入と重点戦略の説明に移った》