東京電力の石炭火力発電所、常陸那珂火力発電所。原発事故と電力小売り自由化で石炭の存在感が増している=茨城県東海村(同社提供)【拡大】
石炭が他燃料を圧倒するのは、化石燃料としては安く、燃料コストがLNGの半分、石油の4分の1程度とされるからだ。石炭の輸入先はオーストラリアなど、原油やLNGなどと比較し政治情勢が安定した地域が多いため、価格が乱高下する心配も少ない。
安価で昼夜を問わずに一定量の発電ができる「ベースロード電源」としての期待も大きい。東電は2003年、30年ぶりに石炭火力を復活させ、常陸那珂火力発電所(茨城県)の運転を開始した。
さらに東電福島第1原発事故後、原発が相次ぎ停止したことや、来年4月から始まる電力小売りの全面自由化を控え、コスト競争力のある電源として、全国で建設計画が相次ぐ。
「このまま石炭火力発電所が建設されれば、(温室効果ガスの)削減目標の達成が危ぶまれる」。6月12日の会見で望月義夫環境相は、地球温暖化対策に向け危機感をあらわにした。