しかし、昨年12月に日本建設業連合会がBIMをゼネコンや下請け工事会社が施工に活用するためのガイドブック「施工BIMのスタイル」を発刊。今年から全国各地で活発に講習会を始めている。
建物の設計・施工だけではく、完成後の維持・管理の効率化にもBIMの活用は期待されている。
新国立競技場で世界的に有名なザハ氏のデザインをBIMを活用して完成させれば、世界に日本の建設技術力の高さをアピールする「記念碑的なプロジェクトになる」と期待する声もあった。
不思議だったのが発注責任者の日本スポーツ振興センター(NSC)が発表する見積額が二転三転したことだ。BIMは設計図と連動する属性データからコンクリートや鉄筋など部材の正確な数量が算出でき、最初からかなり正確な見積額が把握できていたはずだからだ。どうやらNSCがその情報を握り潰していたというのだから、始末が悪い。