一方で、東芝は同日、米司法省と証券取引委員会(SEC)から米原発子会社ウェスチングハウス(WH)など複数の米子会社が調査を受けていると発表した。「会計問題に対する内容」(室町社長)とみられ、懸念が強まっている。
WHは東日本大震災の影響で原発の新規建設中止が相次ぎ、25年3月期からの2年間は事業や資産評価を低く見直す減損処理を実施していたが、東芝本体では行っていない。ブランド価値に当たる「のれん代」は3月末で3513億円あり、減損処理を迫られる可能性もある。志賀重範副社長は「資産価値が低下したため新たな減損テストを行い、その結果を見てから、今期の決算に反映するか判断したい」と述べるにとどめた。
さらに、原発を含む電力・社会インフラ事業は保守サービスで一定の収益が上げられるものの、原油安の影響で電力設備の新規建設の動きが止まる可能性もある。もう一方の柱である記憶用半導体もスマートフォンの販売鈍化で昨年から市況が悪化している。
東芝幹部からは「2本柱の先行きは不透明。目標達成できるかわからない」との声も漏れる。
中国経済減速や原油安など外部環境は悪化。巨額損失後、環境の改善を追い風に復活を果たした日立製作所とパナソニックとは事情が異なる。逆風をはねのけられるか、創業140年の老舗の底力が試される。