16年3月期を含めた3年連続の通期黒字はほぼ達成確実な状況だが、原油安の恩恵がなくなれば、収益は一転して悪化する恐れがある。
1基で年1000億円前後の収支改善効果を持つ低コスト電源の柏崎刈羽原発の再稼働は見通せない状況が続いている。取り組みを続けているリストラの効果も年を追うごとに限定的になってきており、業績の先行き不安は拭えない。
■自己資本回復、6年ぶり社債発行へ道
4月に始まる小売り全面自由化は、電力需要の伸びが見込める巨大市場の首都圏が主戦場だ。新電力の多くが首都圏になだれ込み、東電が一定の顧客を奪われることは避けられない。
さらに、東電が原発事故で個人や法人に支払った賠償金は約6兆円に上っているが、今後、少なくとも7兆6000億円に膨らむ見通し。約1兆円引き当てている廃炉費用は、追加で1兆円ほど必要になると見込む。