パリの新名所を建設
新築においても、バンシ・グループは芸術性の高い建築を得意としている。近年の代表作は14年10月にパリ郊外にオープンしたルイ・ヴィトン財団美術館だ。
スペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館の設計などで知られ、高松宮殿下記念世界文化賞も受賞した著名な建築家、フランク・ゲーリー氏の設計。ゲーリー氏は非線形な破片を散りばめたようなアンバランスさが特徴の脱構築主義建築の代表的な建築家で、建築する際の難易度の高さで知られる。
バンシ・グループはこの複雑な建築を高い技術力で完成させた。ルイ・ヴィトン財団美術館はパリの新しい名所として観光客から高い人気を集めている。
さらにバンシ・グループはインフラ建設にも強みを持つ。カタールやエジプトの地下鉄建設や、19年ごろに開通予定のシンガポールの路面電車の建設も請け負っている。トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡にかかる橋やスペイン・カディスのペパ橋を建設。このほか、道路やトンネル、ダム、発電所なども多数建設している。