三菱自は12年、16年とリコールを届け出るべき車両の欠陥を組織的に隠し、家宅捜索を受けたことなどでブランドが失墜。国内販売が落ち込み窮地に陥ったところを、三菱グループの出資で乗り切った。
相川社長は「12年以降、コンプライアンス(法令順守)を社内に浸透させてきた」と話す。だが、17年にも軽自動車のエンジンオイル漏れの不具合を把握しながら22年までリコールを実施せず、国土交通省の立ち入り検査を受けるなど改善は進んでいない。
今回の不正発表後の今月21日、社外有識者でつくる企業倫理委員会は「物言わぬ風潮が戻ってきているのではないか」と指摘した。危機管理に詳しい経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「(発端の)昨年11月は独フォルクスワーゲンの排ガス不正が大きく報道されていた。問題の重大さに気付かず、報告しないのはコンプライアンスへの意識が低い証拠だ。改善には経営陣や各部門の責任者を刷新するなど荒療治が必要になる」と語った。