btrax(ビートラックス)創業者のブランドン・ヒル氏【拡大】
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ヒル氏のデザインに対する考え方は、ずっとプログラマーとして歩んできた私にとって非常に新鮮だ。企業の事業プロセスを改善することは、いかに最適化を図るかという課題として捉えられるのが普通だが、そうすると小さな改善が少しずつ見込めるだけだ。
一方、事業プロセスをデザイン上解決すべき課題と捉えると、まったく異なる結果が導かれる可能性がある。考え方を根本的に変えることで、効率性が飛躍的に向上し、同時に働き方や製品・サービスに余裕や楽しみが生まれるかもしれない。
日本でも徐々にデザイン思考の重要性が説かれ始めている。デザインが、ビジネス界に新鮮な視点を与えてくれるからだろう。プログラマーの私も、これを機にデザインを学びたくなった。
文:ティム・ロメロ
訳:堀まどか
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【プロフィル】ティム・ロメロ
米国出身。東京に拠点を置き、起業家として活躍。20年以上前に来日し、以来複数の会社を立ち上げ、売却。“Disrupting Japan”(日本をディスラプトする)と題するポッドキャストを主催するほか、起業家のメンター及び投資家としても日本のスタートアップコミュニティーに深く関与する。公式ホームページ=http://www.t3.org、ポッドキャスト=http://www.disruptingjapan.com/