富士通、ニフティ吸収劇の裏側 完全子会社化後にISP切り売り…狙いは? (4/4ページ)

2016.6.7 07:42

ニフティの沿革

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 なお迷走の可能性

 ニフティの16年3月期の売上高は668億円で前期に比べて横ばいだったが、営業利益は3分の1以下の12億円に激減。1999年には350万人超と国内最大規模だった会員数も16年3月末にはわずか134万人まで減少している。

 富士通は山本正已会長が社長時代に、コンシューマー事業を縮小し、企業相手の事業へのシフトを本格化した。一方で、いまだに国内でシェア数%程度のスマートフォン事業や、風前のともしびのパソコン事業を抱える。一時は東芝や、ソニーから切り離されたVAIOとの統合も検討したが、「負け犬同士がくっついてもうまくいくわけがない」(業界関係者)といわれたように、短期間で交渉は頓挫。経営改革は頭打ちの状態だ。二転三転したニフティの扱いも、改革へ向けての富士通の煮え切らない姿勢を反映している。

 富士通がニフティのTOBに投じるのは113億円。完全子会社化後、ISPなどコンシューマー事業部門は切り離して売却する意向だが、「がめついし頑固」(電機メーカー幹部)と“定評”のある富士通が、価格面でどう割り切るのか。売却先の有力候補と目されるある大手ISP幹部は「今売るとしたら二束三文だろうが、それでも買いたいとは思わない」と吐き捨てる。買い手を見つけられなければ、なお迷走する可能性もありそうだ。(芳賀由明)

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