昭和シェル株取得を阻止へ 出光創業家が対抗策明かす

2016.8.3 16:31

記者会見する出光興産創業家の代理人を務める浜田卓二郎弁護士=3日、東京都港区
記者会見する出光興産創業家の代理人を務める浜田卓二郎弁護士=3日、東京都港区【拡大】

 出光興産と昭和シェル石油の合併計画に反対している出光の創業家側は3日記者会見し、創業者長男の出光昭介名誉会長が昭和シェルの株式を40万株取得したと明らかにした。経営側が合併に先立って、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル株を約33%取得する計画を阻止するのが狙い。

 創業家は出光の「特別関係者」に当たると主張。昭介氏が株式を取得したことで、ロイヤル・ダッチ・シェルから約33%の株式を買った場合、出光側の株式所有比率が3分の1を超えるため、株式公開買い付け(TOB)を実施することが必要になり、従来の計画通りに買収を進められなくなると説明した。

 昭介氏は会見に出席しなかったが「異なった経歴で働く人々の面倒を見ていくことに、非常に危惧の念を抱く」とのコメントを出し、改めて合併に反対する考えを示した。

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