【PC Watch】東芝、PC開発・製造の心臓部を初公開(下) 中国人スタッフを徹底教育 (1/5ページ)

2016.9.5 06:56

東芝情報機器杭州社で、実際にラインで作業する中国現地スタッフの「全能工」
東芝情報機器杭州社で、実際にラインで作業する中国現地スタッフの「全能工」【拡大】

  • 見学の日は、過去のはんだ付けと組み立ての選抜選手による実演も行われた
  • コンテストに選抜された選手は、このようにポスターが作成され工場内に張り出され、応援メッセージが書き込まれている
  • 設計センターの辻浩之GM(中央)と現地の開発スタッフたち
  • はんだ付けについて、初級から指導員まで7段階の技能認定制度を設けている

 東芝のPC製造拠点である「東芝情報機器杭州社」(Toshiba Information Equipment Hangzhou:TIH)では、PC製造ラインにおいても、数多くの工夫や効率化、品質向上のための取り組みが盛り込まれている。現地の中国人スタッフに対する取り組みも興味深い。中国での生産というと、現地労働者を安く使い、コスト削減を狙うというイメージがある。だが、TIHでは、現地での人材確保とその育成に並々ならぬ投資を行っているのだ。

 地元学校と連携

 13億の人口を有する中国においても、大学進学の拡大や出生率低下などで若い人材を確保しにくくなっている。また、採用しても、日本よりも定着率が低いという問題がある。そこでTIHでは地元の学校と連携し、希望者には授業で会社の文化や作業知識を事前習得する「東芝クラス」という機会を提供している。

 2012~13年にかけては全国6省市に8つの東芝クラスを設置し、14~15年には15クラスに拡大した。これにより、これまで約1500人の東芝クラス出身者がTIHに入社し、その離職率は従来の半分にまで改善されたという。

 入社後にもさまざまな教育や啓蒙(けいもう)を行い、能力や就業モチベーションを高めている。日本にはあまり見受けられない例としては、直近の製造ノルマ達成率や品質について、個人の成績が表になって、至る所に掲示されている。日本人だと自分の評価が他人に見られることに抵抗があるが、中国人の場合は、オープンな形で自分の成績が知らしめられることで、より公正に評価されていることを実感するのだという。

どのようにモチベーションの向上を図っているのか

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