
東芝情報機器杭州社で、実際にラインで作業する中国現地スタッフの「全能工」【拡大】
「私たちは、設計と製造が同じ場所にいるという体制によって、設計時点で不良を排除し、安心して使える品質を実現してきた。そのTIHの良さと日本側の技術力を融合して、高い競争力を持つdynabookをユーザーに届けたい」
「いつでも気軽に開いて、仕事だけでなく、プライベートでも楽しめる製品を作りたい。ソフトウエア、ハードウエアの両面がそろった開発を行い、たくさんのユーザーに届けたい」
「私はソフトウエア担当なので、今のハードウエアを軸に、ソフトウエアの力を発揮し、dynabookに取り込んで、これを持っていれば、生活や仕事がより便利になるものにしていきたい。マーケティング調査を行い、職業や年齢によって異なるニーズに応えられるような製品を提供していきたい」
確かに東芝のPC事業は縮小された。不採算地域から撤退し、黒字化を目指す今回の事業再編は、中原氏の言葉を借りるなら「PC事業を身の丈に合ったもの」にするのが目的。と同時に「dynabookを将来にわたって安心して使ってもらうため、PC事業は継続し、拡大も狙っていく」(同氏)という。
今回の取材を通じ、TIHが手掛けることで、dynabookのコンシューマー向け製品がより良い方向へと変貌を遂げつつあることが垣間見えた。(インプレスウオッチ)