【PC Watch】東芝、PC開発・製造の心臓部を初公開(下) 中国人スタッフを徹底教育 (2/5ページ)

2016.9.5 06:56

東芝情報機器杭州社で、実際にラインで作業する中国現地スタッフの「全能工」
東芝情報機器杭州社で、実際にラインで作業する中国現地スタッフの「全能工」【拡大】

  • 見学の日は、過去のはんだ付けと組み立ての選抜選手による実演も行われた
  • コンテストに選抜された選手は、このようにポスターが作成され工場内に張り出され、応援メッセージが書き込まれている
  • 設計センターの辻浩之GM(中央)と現地の開発スタッフたち
  • はんだ付けについて、初級から指導員まで7段階の技能認定制度を設けている

 スタッフによって熟練度は変わってくるが、TIHではスタッフのスキルレベルと各組み立て工程の難易度指標を把握し、組み立てラインのどの工程にどのスタッフを割り当てるか決めることで、作業全体の効率化と、作業者のスキルアップ教育を計画的に進める体制を構築している。

 また、あらゆる作業、そして作業指導において高いスキルを認められた者は「全能工」という地位に昇格できる。言わば、オールマイティーなチームリーダーだ。全能工になると、給与面でも優遇されるほか、将来の幹部候補として育成される。

 その結果、今では、全ジェネラルマネジャーの25%、部長の77%、課長に至っては100%が現地スタッフとなっている。そのことがモチベーションとなり、全能工に就いたスタッフの離職率はほぼゼロとなったほか、この職制導入後は、生産台数と品質も向上したという。

 切磋琢磨の環境

 このほか、東芝グループでは全世界の設計・製造拠点のスタッフを対象とした「はんだ付けコンテスト」や「電子機器組み立てコンテスト」を行っている。

 TIHの製造ラインでは、既に人の手ではんだ付けする工程は存在しないが、不具合が発生した部品のはんだ付けが適切であるかどうかは人の目でないと確認できないという。その目を養うことや、スタッフのスキル/モチベーションアップを狙って、はんだ付けなどのコンテストが毎年開催されている。

「世界ナンバーワンの製造工場を十分狙うことができる」

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