情報をオープンにした姿勢からは「新生シャープ」を内外に強くアピールする狙いが見え隠れする。戴社長のメッセージが出された8月22日(月曜)の東京株式市場のシャープ株価は前週末比3円高の138円となり、市場はひとまず新社長とその方針を好感しているようだ。
とはいえ、再建は生半可な覚悟でできるものではない。シャープにはここ数年間、銀行からの支援で受けたお金を“底なし沼”のように飲み込み、銀行から派遣された役員もコントロールできず、赤字を垂れ流してきた過去がある。
今後、鴻海が逆にシャープの“底なし沼”に飲み込まれないとも限らない。まずは人心を含めて鴻海がシャープの社員をしっかりと掌握することが、再建への第一歩となりそうだ。