今回の統合で、ファミマは物流コストを1年間で約40億円カットできると見込んでいる。なかでも東京、愛知、大阪の3大都市圏で、セブンを抜いて店舗数トップに躍り出る意義は大きいと考えている。
タイのセブンのコンサルタントを担当している物流コンサルタントの池田勝彦氏は、今回のファミマ戦略を、「理にかなった王道の道筋」と評価する。
「ファミマやローソンなど、商社が筆頭株主のコンビニは、これまでどうしても店舗数勝負という発想に偏りがちでしたが、国内のコンビニ総店舗数が5万を超えた今後は、他社を圧倒する魅力的なオリジナル商品・サービスの創造が求められます。今の消費者は、舌も肥えており、一度でも食べた弁当がまずければ、別のコンビニに行ってしまいます。いい商品を生み続け、売れない商品は店頭に並べない。まさに鈴木敏文氏が掲げた『単品管理』の徹底を、ファミマは行っている段階なのだと思います」
(文=三浦愛美 撮影=原 貴彦)(PRESIDENT Online)