
タクシーの初乗り運賃を410円にする実証実験で、東京のJR新橋駅東口から利用する乗客=8月【拡大】
ただ、これまでも近距離の利用客が少なくない中、初乗り運賃の引き下げで思惑通り利用者が増加し、最終的に収益増へつながるかは見通せないままだ。
特に実入りに直結する運転手は戦々恐々という。大手タクシー会社役員は「運転手に引き下げを話したとき『それはないんじゃないですか?』が最初の反応」と打ち明ける。都内で営業する運転手の一人は「実質的に歩合制のドライバーには痛手。料金を変えるなら給与体系も見直してほしい」と漏らす。
企業と“一枚岩”必要
国交省は今後、実証実験の結果を踏まえながら審査を進め、年内にも初乗り400円台のタクシーが認められる方向だ。国交省幹部は「運転手が短距離の利用者でも気持ちよく乗せることができ、利用者が嫌な顔をされないかどうか。それが新料金が成功する鍵を握っている」と指摘、企業と運転手が“一枚岩”になることを求めている。(佐久間修志)