
「インターネットで『おいしかった』『見た目がかわいい』と話題になると、うれしくなる」と話す宝生彩貴さん【拡大】
即席麺最大手の日清食品のマーケティング部第1グループに所属し、新しい味や見た目の「カップヌードル」を企画している。入社約4年半で10種類以上を受け持つ。
カレー味の新作カップ麺を作ったときは約1カ月間研究した。その間は毎日、カレー店を食べ歩いた。家でも数十種類のレトルトカレーを味わい、アイデアを練った。「カレースープに入れるコショウ、クミンなど調味料の量や組み合わせを何度も試し、味をぐんと良くした」
見た目も大事だ。蓋を開けるとおいしく見えるように、どういう肉や野菜を具にするか考え抜く。「スープの色が地味なときは、赤や黄色の野菜も取り入れて華やかにする」
仕上げは麺だ。スープの種類が変わると、長さや太さ、味もスープの味に合うように変える。「濃い味のスープでは麺を太めにすると、箸で持ち上げたときにスープが余計に絡まなくなりほどよい濃さの味になる」
同社では、食べる人の便利さにも知恵を絞る。スープが周囲に飛び散らないように、麺を少し短めにしたカップ麺を売り出した。食事で服が汚れるのを気にする女性の間で人気が広がり、ヒットしている。