イワタニのカセットコンロが今も売れ続ける理由 “かゆいところに手が届く”モノづくりの軌跡 (5/7ページ)

2017.5.7 13:10

岩谷産業が1969年に発売した業界初のカセットコンロ「カセットフー」(写真提供:岩谷産業)
岩谷産業が1969年に発売した業界初のカセットコンロ「カセットフー」(写真提供:岩谷産業)【拡大】

  • 岩谷産業 総合エネルギー事業本部 カートリッジガス本部 CS推進部の福士拡憲担当部長
  • 最新カセットコンロ「カセットフー 達人スリムII」は従来商品よりもさらに薄型化した
  • 岩谷産業の商品ラインアップは幅広い

 ヒートパイプとは、熱伝導に優れた素材を使ってコンロの燃焼熱がカセットボンベを温め、ガスの気化を促進するもので、ガスの残量が少なくても強い火力を維持し、ガスを最後まで使い切ることができるようになった。

 このヒートパイプによって一気に冷却せず、ボンベの熱を維持することができ、効率的にガスを使うことができるようになった。結果、ガスボンベの発熱量も2000kcal程度にまで高めることができた。しかしまだ課題も残っていて、ヒートパイプで使用する素材は高価だったため、量産化は難しかった。そこで生まれたのが現在も使われているヒートパネルである。これは熱伝導しやすい別の安価な素材を使ったもので、この開発によって92~3年ごろから岩谷産業はカセットコンロの量産体制に入り、販売台数を一気に伸ばしていったのである。

 アウトドア専用や焼き肉専用の商品まで

 このように、他社に先駆けて技術的な基盤を固めた岩谷産業だったが、さらにユーザーからの要望が出ていた。それは屋外でカセットコンロを使うと、風などの影響を受けて火が弱まり、使い物にならないという。90年代半ばの当時はアウトドアブーム。RV車なども登場して、人々はこぞってキャンプなどに出掛けた。そこでカセットコンロを使いたいという需要があったのだ。

火力アップで多種多様に

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