また、オモチャメーカーさんやゲームメーカーさんなどと一緒に企画を考えることもあります。「こういうオモチャはどうか」「その場合、こういう漫画でいきましょ」といった会話があって、話が進むことも。その際、先ほどもお話ししたとおり、自分が子どものころこういったものが流行っていたなあと考える。そして、それにいまのテクノロジーを加えれば、こうした企画ができるかもしれない、といったことを考えなければいけません。
ネタのヒントは必ずどこかにあります。そのネタは時代をちょっとだけリードしていればいいんですよね。ただ、ヒット作品は狙って打てるものではありません。10打席立って、1本打てればいい。2本打てた編集者はかなり優秀……といった世界ですね。
『コロコロ』を卒業する男子の心
土肥: 『コロコロ』を読んでいるのは、小学4~6年生の男の子が多いですよね。どこかのタイミングで雑誌を“卒業”するわけですが、それがいつなのかがよく分からないんです。この取材前に、周囲の人に聞いたところ「遠い昔のことだからよく覚えていないなあ」「そんなこと考えたこともない」「あれ? いつの間にか『ジャンプ』を読んでいた」といった声ばかり。男の子の間で「もう『コロコロ』は読まない」といったタイミングに、何らかの傾向はあるのでしょうか?
和田: あります。先ほどもご紹介したとおり、男の子はうんこやちんちんを楽しんでいる。なぜ楽しめるかというと、思春期に突入していないから。つまり、自我に目覚める前の段階で雑誌を読んでいる。ただ、大人びた男の子は、恋愛やオシャレ、音楽などに興味を示し始めます。例えば、女の子に興味をもつと、『コロコロ』に掲載されている漫画を幼稚に感じるんですよね。
前月まで何度も繰り返して読んでいたはずなのに、今月は手にも取らない。昨日まで雑誌の中で夢を見ていたのに、急に目覚めてしまうような感覚ではないでしょうか。