
ファーストリテイリングの柳井正社長とソフトバンクグループの孫正義社長(2006年11月撮影)。2人の特別対談は『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社)に収録されている。【拡大】
興味深いのは(柳井氏が指摘していますが)、ここで登場する4人=レイ・クロック氏、藤田田氏、柳井正氏、孫正義氏はいずれも「アウトサイダー」(門外漢)だったことです。クロックは、ミルクセーキ用ミキサーのセールスマンとしてハンバーガー店「マクドナルド」を知り、藤田氏は、日本マクドナルドを創業する前はダイヤモンドやハンドバッグの輸入ビジネスをしていました。柳井氏は、ファッションビジネスを東京・銀座や青山で始めた人ではなく、山口県宇部市から事業を“東上”させた人。通信業界で、もともと官製企業だったNTT(日本電信電話株式会社)グループの牙城に挑んだ孫氏もそうです。
企業の現場では、「これまでのやり方を変えるのは、しがらみにとらわれない余所者(よそもの)や若者」ともいわれますが、業界の常識に染まっていないアウトサイダーがイノベーションを起こしたのです。
「52歳で起業」の“アメリカンドリーム”
レイ・クロックがハンバーガー店の「マクドナルド」と出合ったのは1954年。当時52歳でした。そろそろ社会人として“先が見えた”年齢からの起業に驚く人は多く、孫氏もこう指摘しています。
「レイ・クロックは52歳という年齢から大きな仕事を始めている。(中略)それこそまさにアメリカンドリームですね。日本で50歳を超えた人が道端のレストランを見ても、なかなか起業には踏み出さない(笑)」
(『成功はゴミ箱の中に』特別対談より)
さらに、クロックのベンチャー魂とアメリカ社会の持つ自由な精神も指摘しています。