【2018 成長への展望】日立製作所社長・東原敏昭さん(62) (1/2ページ)


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 ■M&Aや事業育成で世界1位を意識

 --2018年の抱負を

 「18年度は3カ年の中期経営計画の最終年度で売上高10兆円、売上高営業利益率8%以上、最終利益4000億円を目標に掲げている。売上高はM&A(企業の合併・買収)のタイミング次第だが、利益にはこだわり、グローバル企業へさらなる進化を遂げる1年にしたい」

 --中計では総額1兆円のM&A資金を確保しているが、7000億円程度は手つかずのままだ

 「水面下で動いているものはずいぶんある。IoT(モノのインターネット)の基盤技術『ルマーダ』を活用して顧客の課題解決を図るパートナーになるのが日立の方向性だが、顧客と接する営業やコンサルの部隊がまだまだ弱いので、強化したい」

 --収益拡大に向けた施策は

 「世界最高速のエレベーターを持っているが、世界1位を意識した事業の育成やM&Aを進めたい。また、2桁の利益率を出している世界の競合と見比べながら、構造改革を常にやらなければならない」

 --19年度からの新中期計画での目標は

 「2桁の売上高営業利益率を極力目指したい。売上高の海外比率は5割を少し超えたくらいだが、欧米や中国などで事業をもっと伸ばさなければならない」

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