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▼今は昔「社員のクビを切るなら経営者は腹を切れ」
リストラに踏み切ったのは同社だけではない。昨年9月から11月にかけ下記の大企業が早期退職者の募集を相次いで発表した。
●半導体検査器具製造の日本電子材料。対象は「50歳以上かつ勤続1年以上の社員」。
●製紙大手の大王製紙(募集人数:100人)。対象は「40歳以上60歳未満かつ勤続3年以上の総合職一般社員と、60歳未満かつ勤続3年以上の管理職」。
●製薬大手の大日本住友製薬。対象者は生産本部に所属する「45歳以上かつ勤続5年以上社員」。*同社は2016年夏にも募集し、295人が退職している。
1999年にトヨタ自動車の奥田碩元会長が「社員のクビを切るなら経営者は腹を切れ」と述べて経営者の責任を厳しく追及したが、今ではリストラは当たり前になっている。しかも、その対象になるのは決まってバブル世代を含む中高年だ。
「50歳以上は非管理職でも賃金が高い」
もちろんリストラに至る個々の事情は違うだろうが、なぜバブル入社組を中心とした中高年社員を対象にするのか。
昨年、50歳以上の社員を対象に数百人の早期退職募集を実施した大企業の人事部長に話を聞くことができた。人事部長は労務構成(年齢別の人員バランス)の是正が退職者募集の背景にあると語る。
「当社は40代以上の社員が半数を占めますが、4年後には50代以上だけで30%を占める。早期退職募集の目的は今のうちに人員構成を正しておきたいことが第一。加えて、これまで長く年功的賃金が続いてきたことで50歳以上は非管理職でも賃金が高いことも募集の要因です。このまま(50代以上社員が多い状態)では会社の体力が耐えられなくなるという不安もあります。もちろん割り増し退職金など本人にとっても悪くない提案はしますが、それでも会社にとどまってがんばりたいというのであれば、がんばってほしいし、転進するのであれば支援もします」
予想されたことだが、バブル世代以上の中高年の賃金が高いというのは各社に共通する悩ましい問題だろう。