食べ物の形を残す「新しい介護食」 やわらか食で健康寿命を延ばす海商の社会貢献 (2/3ページ)

かむ力が弱まった高齢者もおいしく食べられる「やわらかシリーズ」を展開する海商の高橋宏和社長
かむ力が弱まった高齢者もおいしく食べられる「やわらかシリーズ」を展開する海商の高橋宏和社長【拡大】

 --おいしさを保ちながら、食材をやわらかくするコツは

 「熱、圧力、酵素という昔からある調理法を組み合わせた。そのため、大きな設備投資をする必要はなく、社内ではローテクなイノベーション(技術革新)と呼んでいる。一般的な介護食では、刻んだり、ミキサーにかけて成形したりすることで食べやすくしているが、食べ物の形を残すことにこだわってきた。委託先の工場で加工を行っているが、各工程を細分化し、全工程を外からは見えないことにすることにより、当社独自の製法になっている」

 元気なうちに栄養を

 --人気の秘密は

 「高齢で食べづらくなったとしても、いきなり介護食というのは抵抗があるだろう。その間を埋め、食べる楽しみを残したという点がやわらかシリーズの特徴だ。65歳以上の多くが食べにくくなった肉や魚を食べず低栄養状態に陥ったり、その恐れがあるというデータがあるそうだ。低栄養は筋肉の衰えから寝たきりにつながる可能性があるという。体が元気なうちに、やわらかシリーズを食べてもらうことで健康寿命を延伸し、社会貢献ができると考えている」

どうやって世間に認知してもらうかが課題