【千葉発 輝く】エスコアール 失語症患者用教材、リハビリ現場一変 (1/5ページ)


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  • リハビリなどに使われる支援機器と工作キット=千葉県木更津市
  • 障害者のリハビリ用の教材の出荷に向けた作業を行うエスコアールの社員(左)とその様子を見守る鈴木弘二社長=千葉県木更津市

 脳梗塞や交通事故で脳が損傷を受け、言葉が出にくくなる「失語症」。長い間、医療機関などの現場ではリハビリ用教材について、担当者が広告を切り抜いて自作したり、子供向けの絵本を利用したりしていたが、画期的な商品を開発し、環境を一変させたのが千葉県木更津市の出版会社「エスコアール」だ。障害者の雇用にも取り組むほか、子供向けのリハビリ教材や専用アプリの開発も行っており、2000以上の商品を展開する同社だが、鈴木弘二社長(72)の情熱はまだ尽きることがない。

 子供用にショック

 同社は福祉系の大学を卒業後、医療機関などで言語聴覚士として失語症患者のリハビリに携わってきた鈴木さんと妻の敏子さんが起業した。

 失語症患者向けのリハビリ教材「絵カード2001」をはじめ、絵が描いてあるカードを専用の音声ペンでタッチすると絵柄を読み上げてくれて、一人でもリハビリができる絵カードの改良版「アクトカード」などを開発。いずれも大きな反響があり、失語症のリハビリ現場を一変させた。

 こうした商品の開発は、高齢者に多いという失語症患者の実態とも関係があったと鈴木さん。「幼稚園ぐらいの子供向けの絵本をリハビリに使う現場もあった。でも患者さんにすれば、幼稚園児の本を使われているショックで口もきかなくなってしまうというのはあちこちで聞いた」と明かす。

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