【キャッシュレス革命(3)】普及18%…出遅れる日本 個人情報漏洩リスクなど背景 (4/4ページ)

アリペイで買い物の決済をする観光客=東京・秋葉原の「ラオックス秋葉原本店」(斎藤良雄撮影)
アリペイで買い物の決済をする観光客=東京・秋葉原の「ラオックス秋葉原本店」(斎藤良雄撮影)【拡大】

 果たして日本はまた世界の潮流に取り残されるのか。政府は産学官の推進協議会を設立。キャッシュレス決済比率を25年までに40%まで高める目標を掲げ、QRコード決済の標準規格を作るほか、この規格を使う決済事業者への補助金、地方の中小小売店への税制優遇も検討する。

 ただ、中国でアリペイが普及したのは、偽札の流通が多くて現金が信用できなかったからだ。偽札がほとんど出回らない日本では消費者の“現金信仰”は根強い。コンサルティングを手がけるドリームインキュベータ執行役員の石川雅仁はこう指摘する。

 「(本気でキャッシュレス化を進めるのであれば)政府が高額紙幣を廃止し、現金を不便にするくらいの強硬手段に出るしかない」=敬称略

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