市場規模は12兆円! デジタル・非デジタルの「両輪」で成長続けるコンテンツ産業 (4/5ページ)

 アニメーションはジャーナリストの数土直志氏が担当し、日本動画協会の調査をもとにアニメ産業の売り上げが2016年に2兆9億円となったことを紹介。「成長を牽引するのは海外だ。全体のうち7676億円が海外消費、3年前の2013年には2823億円だったから、急成長していることになる」と書いている。Netflixなど配信ネットワークの拡大が貢献したようで、この傾向は続きそう。音楽プロデューサーの山口哲一氏が担当した音楽市場については、ストリーミング市場への移行が徐々に進んでいることが指摘されている。

動画配信のNetflixはカラオケボックスと組み視聴体験を提供している

動画配信のNetflixはカラオケボックスと組み視聴体験を提供している

 城西国際大学メディア学部招聘教授/学部長の掛尾良夫氏による映画の項目では、映画祭で表彰は受けるものの興行面では厳しいインディペンデント映画の状況が指摘され、「現在のインディペンデント映画の活況は個人の頑張り頼みである。しかし、この状況が続けば、インディペンデント映画製作の現場に未来はない」と書かれている。これに関して、2館から始まった興行が100館を超え、観客動員数も100万人を突破した上田慎一郎監督の「カメラを止めるな!」の大ヒットが、2018年以降のインディペンデント映画にどういった影響を与えるかが注目されそうだ。

“体験”求めて非デジタルも