年末年始の出入国者数が開港来最多を更新するなど業績好調の関西国際空港で、「安全神話」に陰りが見え始めている。ベンチで仮眠を取り夜を明かしても犯罪被害に遭わない治安の良さが早朝・深夜便の需要拡大を支えてきたが、窃盗事件の認知件数はここ2年で倍増。大阪府警は「空港利用が拡大するなか、警戒態勢の強化が不可欠だ」と危機感を強めている。
深夜2時の関空第1ターミナル。ベンチには案内センターで毛布を借りた利用客が一列ごとに横になり、寝息を立てる。新関西国際空港会社によると、24時間営業している同空港内で夜を明かす旅行客は平成25年11月の1カ月間で約3100人に上り、2年前の同期(約300人)に比べ10倍以上に増えた。
深夜・早朝に発着が多い格安航空会社(LCC)の増便が進むにつれ、拡大の一途をたどる「ベンチ泊」。25年までの3年間で、仮眠する利用客の荷物を狙った窃盗犯罪は1件のみという治安の良さも、LCCの利用増に寄与してきた。