だが今回はそうした条件が一切つかない“満額回答”に。文化庁担当者は記者会見で「パーフェクト」と繰り返した。
現在、世界遺産の総数は981件。そのうち世界文化遺産は759件ある。件数が増加すると管理状況の悪化につながる恐れもあり、近年、審査のハードルを高くして、新規登録を抑える傾向にあるという。
こうした厳しい条件を乗り越え、登録勧告を勝ち取った決め手について、文化庁は「群馬県が推薦書に記載する施設を4つに絞り、世界遺産としての価値を明確に分かりやすく主張できたことが大きい」と話す。
ある幹部は「推薦書では、西欧から導入した技術を日本が改良し、中南米やアジアなどの絹産業に波及したという、明治日本の技術力の高さと世界との相互交流について強調した。世界的な価値を際立たせる“ストーリー”に仕上げたことが功を奏したのではないか」と話している。