佐世保高1女子殺害 サインはなぜ見逃されたか 3度はあった惨劇の芽を摘む機会 (1/2ページ)

2014.8.2 22:36

同級生殺害事件が起きた長崎県佐世保市の市街地

同級生殺害事件が起きた長崎県佐世保市の市街地【拡大】

 少なくとも3度、惨劇の芽を摘む機会があった。長崎県佐世保市の高1女子生徒(15)殺害事件は、同級生の少女(16)が殺人容疑で逮捕されてから3日で1週間となる。少女は「人を殺しバラバラにしたかった」と供述し、精神鑑定を受ける見通しだ。給食への異物混入、父親への暴力、精神科医の通報-。少女が発したサインはなぜ見逃されたのか。

 通報を放置

 「小動物の解剖をしている。このまま行けば人を殺しかねない」。少女を診察した精神科医が長崎県の児童相談所へ通報したのは6月10日。相談を放置した長崎県は批判を浴びた。

 他人を傷つける恐れがある緊急時は、指定医の診察結果に基づき、知事が緊急措置入院を決定できるからだ。この時点で入院治療を始めていれば、悲劇は避けられた。

 別の疑問も浮かぶ。両親はなぜ少女の一人暮らしを続けさせたのか。「今秋からの留学準備のため」とされるが、教育評論家の尾木直樹さんは「準備は実家でできる。孤独を深めれば状況は悪化する」と話す。

 相談窓口なく

 父親の依頼で少女に接見した弁護士は7月31日、少女は父親の再婚に賛成だったと話した。それまで再婚への反発が原因で中3時に金属バットで父親を殴打したと受け止められていた。実母の一周忌を迎える前に再婚し、少女が「お母さんのこと何とも思っていないのかな」と話していたと多くのメディアが報じたからだ。接見と報道は内容が食い違い、動機の解明は捜査や家庭裁判所の調査に委ねられる。

 ただ子への虐待なら児童虐待防止法、夫婦間暴力ならDV防止法があるなかで、思春期の子供の親への暴力に対応する特別法はない。津崎哲郎花園大教授(児童福祉論)は「利用しやすい行政の相談窓口がないことが兆候を社会的に認知できなかった一因」とみる。

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