■「働き方の革命」を実践し社会に役立ちたい
私は営業マンとして企業に勤めた後、ドリコムの執行役員として2006年2月のマザーズ上場を経験し、07末年に起業しました。声がかかり次第、ワインビジネス、ハーブやジュエリーの輸入、アパレルの販売など、次々にやりましたが、うまくいかないうえ、役員が取引先を持って独立してしまいました。36歳で独りぼっちになり、悔しくて眠れない日々でしたが、「名誉やお金ではなく、新しい価値をもたらし、人とのつながりによって生まれる喜びや感謝こそが人生において最も重要」と考え、クラウドワークスを創業しました。
経営には、お金と事業と組織が大切です。お金は、創業時は銀行が口座を開いてくれなくても、成功し始めると集まります。一方、事業の価値は売り上げではなく、ユーザーが本当に喜んでくれるかどうかにあります。さらに組織は人の共感、納得、信頼をもとに強くなりますから時間がかかります。サービス開始2周年で会員(働く人)の皆さんから「ありがとう」と言われ、本当にうれしい思いでした。これからも「働き方の革命」を実践し社会に役立ちたいと思います。
◇
【プロフィル】吉田浩一郎
東京学芸大卒。パイオニアなどを経て、ドリコム執行役員として東証マザーズ上場を経験。2011年クラウドワークス設立。