姫と王子のシャンパンコール
連絡を受けて市内の病院に駆けつけた流星の父親は、目を閉じたままもう起きることのない流星と対面した。
「なぜ突然…」。ホストをしていたことも知らなかった。状況を理解できず、ただ涙にくれた。
流星は3人きょうだいの一番上。父親は「お兄ちゃんだが、幼いころは、私の膝の上でごはんを食べるような甘えん坊だった。涙もろく優しい子だった」と振り返る。
だが中学のころに反抗期を迎え、高校を中退した後は三重県の工場に就職。父親とは次第に疎遠になっていったという。
明確な時期は分からないが、工場を1年ほどで退職し、大阪に戻ってバーなどのアルバイトをしていたようだ。