手取りは3万円
流星は亡くなる前月の7月初め、ノートに「今月は死ぬ気で!」と大きな字で目標を書き込んでいた。なぜそれほど焦っていたのかは分からない。ただ、金に困っていた様子はあった。
夜な夜な大金が飛び交う華やかなイメージの強いホストクラブだが、新人ホストで固定客もそれほどついていなかった流星の生活は決して楽ではなかったようだ。6月の流星の給与明細をみると、支給額は約16万円で、控除後の手取り額はわずか約3万円だった。
客がツケ払いで飲んだ「未収」は最終的にホストが責任を負うシステムだった。流星の「未収」はたまる一方で、ノートには(1)父親に頼み込む(2)ヤミ金(3)友達に借りる-と思いつく回収方法が記されていた。
「死ぬ気で」と決意したその7月の飲酒量は、確かに尋常ではなかった。流星が7月6日、ある友人に送ったメールには「テキーラジョッキで5杯目突入やあ…」の記載が。