施工不良による傾きが発覚した横浜市都筑区のマンション前には多くの報道陣が詰めかけていた=15日午後【拡大】
傾いた棟を支える52本のくいのうち6本が強固な地盤である「支持層」に届いておらず、別の2本も長さが不十分だった。支持層に届くかどうかを確認するため、1本ごとに掘削した土の抵抗のデータを計測したが、一部で取得に失敗。他のデータを転用したという。
現場の地質が複雑で、一部の支持層が深い地点にあることを事前調査で把握できなかったのが原因とみられ、旭化成や横浜市によると、他の2棟のくい28本でもデータ取得に失敗。担当者は他のくいのデータを使い回したり加筆したりして虚偽データを三井住友建設に報告していた。
「くいをどのように打ったかが記載された書類は購入者に示す必要がない。見抜くことはほぼ不可能だ」
よこはま建築監理協同組合理事長で、欠陥マンションに詳しい1級建築士、田中正人さん(64)はこう指摘する。
横浜市内では同市西区の別マンションで同様の施工不良が発覚したことを挙げ、「他の物件でも類似したケースがあるに違いない。年月の経過により『ずれ』が判明するケースが出てくるだろう」と指摘する。