経済評論家・勝間和代さん【拡大】
□経済評論家・勝間和代さん
■電気の値上げは格差広げる
--東日本大震災から4年半。原子力発電所の相次ぐ停止による電力の供給不安から脱しきれない中で火力発電の燃料費負担が増加し、電気料金が大幅に値上げされるなど日本経済や国民生活に影響が及んでいます
「原子力の代わりに火力で発電するための化石燃料を海外から調達する費用が、東日本大震災前に比べて2014年度には年間3兆7000億円増加しました。発電コストが1日あたり100億円上昇したことになり、そのため電気料金は産業用が40%、家庭用が25%値上げされました。何かエネルギーというとイメージしにくいのですが、仕事をするとき、人間が動くか、電気で動くかのどちらかであり、工場では機械が働くコストが4割上がったと考えると分かりやすいと思います。家庭でも同じで、私は時間がもったいないし、水や洗剤も節約できるので食洗機を使いますが、それができるのは安定して安価な電気があるからです。その前提が崩れれば、企業活動や家庭生活のコストがすべて上がります。そして、コスト上昇が何を招くかというと貧困です。電気のような生活必需品の値上がりは、消費税と同じで所得に占める負担の割合が大きい低所得層の生活にダイレクトに響くためです。とくに所得水準の低い北海道では、泊原発を早く再稼働し、全国でも高い水準にある電気料金を下げるべきです。私は北海道の北見市に住んだこともありますが、停電したときに家中が凍りついてしまった経験があります。冬場の気温が氷点下15度から20度の極寒冷地では、電気が安定して安価に使えるかどうかということは命にかかわる問題です」