経済評論家・勝間和代さん【拡大】
--政府は新規制基準に適合した原発は再稼働させる方針で、7月末に九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)、10月中旬に2号機が再稼働しました
「2基の原発が再稼働した意味は大きいと思います。人間は来歴や経験則でしか物事を判断できません。川内原発が安全運転の実績を積み重ねることが、原発の信頼回復につながります。これまではそのチャンスすら与えられていなかったわけで、それに比べれば格段の進歩でしょう。震災のときも、福島第1原発より震源地に近い東北電力の女川原発(宮城県女川町)はきちっと停止し、海外では非常に高く評価されました。国内ではほとんど報道されていませんが、地元の人たちの避難所としても機能したほどです。女川は古文書をひもとき、過去の津波に学んだ結果ですが、先祖代々言い伝えられてきた津波の恐怖に対する“土地勘”もあったのでしょう。大切なのは失敗から学習することです。失敗してもいいというわけではありませんが、一切の失敗を許さないことになると、さまざまなイノベーション(技術革新)や進歩が止まってしまいます。もちろん、福島の事故に問題があったのは事実ですが、原発のすべてがリスクという考え方は再考すべき時期に来ていると思います」