経済評論家・勝間和代さん【拡大】
--電力供給は今夏も乗り切り、「原発なしでも電気は足りている」との声も強まっています
「確かに足りているともいえますが、問題は極度に火力発電に依存する今の状態を長期継続的に続けられるのかということ。一番大きいのは燃料の調達リスクで、3年は大丈夫でも30年続けられるのかということです。現状程度の価格で必要な量を30年調達できるかというと、できなくなる可能性の方がかなり高いと思います。再生可能エネルギーにも、電気の品質や生態系破壊などの環境問題などさまざまなリスクがあります。しかも、太陽光や風力の不安定な再エネを活用するためには、バックアップ電源となる火力が必要になり、再エネを増やせば結果的にCO2排出量も増加します。こうしたことを日本人はどれだけ理解しているのでしょうか。残念ながら、現状の技術では再エネは救世主になれないし、FIT(再エネの固定価格買い取り制度)によって、低所得層から太陽光設備を導入できる高所得者への所得移転まで起きています。夢を語ればいろいろありますが、日本では古い原発を止めて事故の可能性の低い新しい原発を利用していくことが現実的な選択なんです」