少し用心したぐらいでは…
ただ、盗撮犯の手口をみてみると、周囲に気を配れば必ず被害を防ぐことができる、というわけでもないことがうかがえる。
例えば、府警の集中取り締まりで摘発されたケースには、特殊なピンホールレンズを付けたビデオカメラをかばんに仕込んだ上で、タオルなどを詰め込んで固定して使用していた男がいた。発覚を免れるため、スマートフォンの画面を下に向けて自撮り棒に設置し、低いアングルで構えて盗撮したケースもあった。被害者が少し用心しているという程度では、犯行に気付かないぐらい手の込んだ手口だった。
では、どうしたら盗撮被害をなくすことができるのだろうか。
府警幹部の一人は「観光地なので開放感に浸ることは当然だろうが、『被害にあうかも知れない』という一定の警戒心は持っていてほしい」と指摘。「ズボンなど露出の少ない服を着るというのが一番の対策かもしれない」と話した。
「検挙に勝る防犯なし」といわれる。府警は盗撮対策に本腰を入れており、悪質な盗撮を許さず、摘発を重ねることで、犯罪抑止につなげていくことが重要だろう。