【シリーズ エネルギーを考える】放射線より避難リスクが心配 (3/7ページ)

2016.5.26 05:00

 ■専門家信じ冷静な判断を

 --福島の原発事故によるがんの増加はないといえるのはどうしてですか

 「日本人の年間平均被ばく量は、自然被ばく2ミリシーベルト、医療被ばく4ミリシーベルトの計6ミリシーベルトです。これに対し、福島の人たちがどの程度追加被ばくしているのかといいますと、私が月に1度支援に訪れている飯舘村の人たちでも非常に少なく、内部被ばくはゼロ、外部被ばくでも最大3ミリシーベルト程度で、まったく心配する必要のない水準です。むしろ、33万人が避難して7歳短命化したチェルノブイリと同様に避難生活でのストレスによる健康被害の方が問題で、飯舘村の調査データでも、血圧、糖尿、肝機能障害、代謝異常などのすべてが震災前との比較で顕著に悪化しています。糖尿病は膵臓(すいぞう)がんと肝臓がんを2倍に増やすし、がん全体でも2割増やす要因になります。放射線は100ミリシーベルトでがん死亡を0.5%増やします。半分は治るので、発症では1%程度。今後福島でがんの発症が増えるとすれば、長期避難生活による健康被害によるものです。がんを避けようとする避難行為が、逆にがんを増やすという皮肉な結果を招くことになりかねません」

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