【シリーズ エネルギーを考える】放射線より避難リスクが心配 (4/7ページ)

2016.5.26 05:00

 --子供の甲状腺がんが増えているといわれています

 「福島の子供たちの甲状腺被ばくは、実効線量で最大35ミリシーベルトであり、5歳未満の子供の5%が5000ミリシーベルト超だったチェルノブイリとはまったくけたが違います。また、福島とチェルノブイリとでは、がんの性質も違います。チェルノブイリで一番多い年齢は0~5歳ですが、福島ではこの年齢層には1人もいなく、年齢が高い人に見つかっています。がんができるには、大人だと最低10年程度、チェルノブイリでも5年かかったのに、福島では事故が起きた2011年から見つかっているのは、もともとあったのを拾い出しているからです。遺伝子の変異も違っていて、高齢者なら誰でも持っている遺伝子変異が高校生から見つかっています。しかも、避難地区とほとんど放射線の影響を受けていない会津地区の発見率を比べても同じ程度ですから、自然発生型のがんを見つけているだけです」

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