--最後に、将来の日本のエネルギーのあり方はどうあるべきとお考えですか
「私はエネルギーの専門家ではありませんが、医者から見て、長生きするために何が一番重要かといいますと、それは一定水準の所得なんです。やはり、貧困ではがんも多いし、短命です。国レベルでも、国民1人当たりのGDP(国内総生産)と平均寿命は見事に相関します。日本人女性の平均寿命は約87歳で長生き世界一、男性も80歳を超え、日本は世界有数の長寿国です。50歳を超えた1947(昭和22)年以降、急激に平均寿命が延びたのは、日本が豊かな国になったからです。日本人には『清くつつましい方が長生きする』と考える人が多いかもしれませんが、まったく逆なんです。だから、発電するための化石燃料輸入にどんどんお金を使っていたら日本は貧しくなり、それは短命化にもつながります。地球温暖化が進み、異常気象になり、大規模な災害が起きて多くの命が奪われることは仕方ないが、発電時に温室効果ガスを発生しない原発はだめというのはおかしな話です。最近の日本の平均寿命が頭打ちなのも、日本経済の成長が止まったこととかなり関係すると思います。その意味からも、国を豊かにすることが大事であり、安全性が確認された原発は適切に使っていくべきだと思います」(聞き手 神卓己)