
今年の阿波おどりのPRポスター。例年通り開催されることは決まったが…(徳島市提供)【拡大】
市によると、一般客向けのチケットは旅行業者向けチケットの売れ行き次第だが、少なくとも1割以上は確保する予定。また、例年、4カ所の有料演舞場の中でも市役所前演舞場の売れ行きが悪く、販売率のアップを目指している。
このほか今年は市中心部の歓楽街・秋田町で町内会や飲食店経営者らが運営し、無料で阿波おどりが観覧できる「秋田町おどりロード」が新設される。
観光客が例年通りきてくれるか
ただ今年は騒動の“余波”を懸念する声もある。徳島市が破産手続きを申し立てて以降、新聞やテレビ、ネットで市と観光協会の対立が大きく報じられた。市が主体となってつくった「阿波おどり実行委員会」と観光協会による分裂開催に加え、阿波おどりそのものが「中止になるのでは」とも取り沙汰され、旅行業者からは「桟敷席が使用できなければ、ツアーなど客への販売ができない」との声があがり、混乱を極めた。
また、踊り手グループのなかでも有名連の各演舞場の出演を割り振る調整役を慣れない市が担当することになり、期間中の午後10時頃から行う祭りのフィナーレ「総踊り」が見られるのかと懸念する声も。市観光課が中心になって開催準備を進めるが、関係者は「観光客が例年通りきてくれるか」と心配している。