<コミュニケーション能力>
異文化の人たちとチームを組み、プロジェクトの進行に必要な指示を出し、チームを円滑に運営する力。メンバーから信頼されるといったことも重要な能力です。「コミュニケーション能力」の一つとして、英語力は習得しなければならない重要なスキルですが、ここでも大切になるのは「どんな英語を勉強するのか」ということ。自分の仕事やプロジェクトに使える英語力があればいいわけで、オールラウンドに話せることを目指す必要はありません。例えば、私はマーケティングに関しては豊富な語彙があり、専門的な会話もできますが、友人が「ダイヤモンドを買った」と宝石の詳しい話を始めるともうわからない(笑)。もちろん話せるテーマは広いほうがいいのですが、まずは自分の専門分野で周囲から信頼されるだけの英語力を持つことが大切です。
<自分で問題の解決方法を考える力>
そもそもグローバル人材とはどんな人なのか。私が考える定義は、「未知の問題に対して自分の頭で考え、周囲の人と一緒に解決していける人」というものです。グローバルビジネスには、正解がないことが多々あります。例えば、中国経済や欧州の金融危機が5年後どうなっているかなんて誰にもわからない。世界も経済もルールも劇的に変わっていく中で、答えがわからない問題に直面し、解決方法を見出していく。それがグローバルに働くということだと思います。
「自分で問題の解決方法を考える力」とは、まさに前述した答えのない場面で求められる力のこと。具体的には、分析力や戦略的思考力、論理的思考力、情報収集力など、さまざまな能力が含まれますが。