世の中はものすごいスピードで変化しており、流行り廃りも目覚ましく変わっている。だからこそ、情報感度を高く持ち、意識して世の中の動きに目を向けておくことはビジネスパーソンとして大事なことだ。そこで、今後注目したい業界や商品など、「次のトレンド」についてデータを読み解くプロにキーワードを挙げてもらった。
【注目のキーワード4】データ解析
インターネット普及率の割に、データ解析研究で遅れをとる日本
インターネットに関しては、どの年代も利用率が高い。特に70歳以上の利用率がここ数年で増えていることがわかる。
「80歳以上の5人に1人はインターネットを利用しています。6歳以上でも78.2%に普及しているということですから、インターネットの普及率がとても高いのがわかります。利用頻度を見ても、『毎日一回以上』の人が多数。これだけたくさんの人が、毎日利用しているということは、それだけ消費者行動に関するデータが蓄積され続けているということでもあるんです。これを使わない手はないということで、一部の企業が独自のデータ分析手法を活用し、サービスの質を高める取組みを始めています。しかし、実は日本はデータ解析の分野で、ほかの先進国に比べて大きく遅れをとっているのです。数学、医学、社会学など分野ごとのデータ解析研究は進んでいますが、欧米のように大学に統計学部があったり、データ解析そのものを広く専門的に学べる環境が需要のわりに足りていないのが事実。よって、今後必要に迫られるかたちで伸びる分野であるとともに、きちんと教えられる人の需要や、誰もが使える簡単なソフトの開発など、整備が進む大きいジャンル一つとして期待されています。注目しておきたいですね」(久我氏)