【注目のキーワード5】邦画
ビジネスモデルが変わり、業界そのものが息を吹き返しつつある
この10年で密かに市場を拡大しているのが、映画産業。その背景の一つには、邦画の興行収入が増加していることが挙げられるようだ。
「ハリウッド映画が世界中を席巻していた1990年代後半は、日本における洋画の興行収入のシェアは7割を越えることが当たり前でした。しかしこの10年で立場は逆転。年間ヒット作の上位に邦画作品が入るようになりました。特にテレビドラマの人気シリーズの映画化作品が好調です。この背景には、『テレビで十分に宣伝し、満を持して映画化』という新しいビジネスモデルができたことが大きいといわれています。また、シネコンの増加も映画業界が息を吹き返した理由の一つ。特にシネコンのサービスが充実したことで、自由に使えるお金が比較的多い50代以上のお客を取り込むことに成功しました。待たずに人気作が見られるという好循環も、邦画を押し上げているようです。郊外ではなく、街の中心部につくられるシネコンも増えてきていますから、今後も貴重な娯楽の一つとして成長していくのでは」(鈴木氏)
【注目のキーワード6】ペット
子どもの数がペット数を下回る日も近い
「少子高齢化が進み、『子どものオムツよりも大人のオムツ』といわれる昨今ですが、実はそれに加えて『子どものオムツよりもペットのオムツ』というのが最近の密かな話題です。それくらいペット数が増えているんです。日本国内で飼われている犬・猫の数だけでも、最新の調査で2100万匹を超えています。日本の将来推計人口を見ても、あと数年で19歳以下の数がペットの数を下回るのは確実です」(鈴木氏)