これを認める形で、国連の社会権規約委員会は5月17日、日本政府に対し、長時間労働や過労死問題への「懸念」を表明した上で、立法措置を含む新たな対策を講じるよう勧告した。
「過労死防止基本法」の制定を求める活動も同様に、遺族が主導している。6月5日現在で43万6536人分の署名を集めるとともに、国会議員らに協力を求める院内集会を計7回、開いてきたのだ。
この結果、近く議員立法を目指す超党派の国会議員連盟が発足する見通しとなり、田村憲久厚労相が6月11日の閣議後会見で「注視したい」と述べるまでになった。
日本でも、国際社会や政府を動かすような過労死防止の活動が、遺族らによってようやく、実を結ぼうとしつつある段階なのだ。
労組に見える日韓の差
一方、韓国には日本のような専門家による相談窓口や遺族団体は存在しないが、労働組合がその役割を担う可能性があるという。
韓国人留学生の姜さんが紹介した事例に話を戻すと、韓国の製鉄所のプラント建設現場で発生した過労死をめぐっては、死亡した労働者が加盟していた労組の組合員約1500人が各地から集まり、遺族とともに大規模なデモを行った。